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第6回 交わりの力を身につける

以下の文章は風土社発刊 チルチンびと31号
論)教育家族から生活家族へ/広木克行 の文章を転載しております。
以下の文章の著作権は㈱風土社に属します。

3歳くらいの子どもは、何かものを持って遊んでいる時にわけのわからないことを言ったりします。

他人との交流を必要とせず、それぞれが自己中心的で遊んでいるのです。
私の息子も3,4歳の頃、地域の同年齢の友達と、よくウルトラマンごっこをしていました。

ところが見ていると、私の息子も友達もみんなウルトラマンなのです。
全員がウルトラマンというヒーローになって遊んでいる。
本人たちは結構おもしろがっているのですが、決して交わらない。
一緒にいるけれど、それぞれ勝手に遊んでいるのです。


この平行遊びが、4歳を超えるとつまらなくなってくるらしいのです。
仲間でもっとおもしろい遊びを見つけたいという気持ちが育ってくる。
ウルトラマンごっこをしながら怪獣が欲しくなってくる。
こうして、誰かがイヤイヤながら怪獣役を引き受けて、遊びの中で役割の交代という交流が生まれてくるわけです。


たくさんの友達と交流する力、すなわち「交わりの力」を身につけることは大切です。
とりわけ、自殺者を出すまでになっているいじめ問題の深刻さは、この力の未熟さを端的に示しています。
子ども同士のつきあいにトラブルはつきものですが、そのトラブルを解決しながら、より大きな楽しみをつくり出すところにこそ、交わりの力を身につけていることの重要性があるのです。

子どもたちが安心して遊べる仲間を大切にし、平行遊びごっこをその友人と十分にやりきる時間と空間を保障することが、親と保育者には求められています。