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第9回 父親のバックアップが母子関係を育む

以下の文章は風土社発刊 チルチンびと31号
論)教育家族から生活家族へ/広木克行 の文章を転載しております。
以下の文章の著作権は㈱風土社に属します。

子育てにおける母親の孤立も深刻です。
父親は仕事で忙しかったり、リストラの不安で疲れていて、母親の子育ての愚痴を聞く余裕すらない人も少なくありません。
昔のように縁側でひなたぼっこしていれば、近所の人が声をかけてくれる環境ならいいのですが、地域の付き合いも今ではほとんどありません。
母親は一日中、家で子どもと一緒にいなければならない。
そうすると煮詰まってしまって、子どもが泣き叫ぶ声にも疲れを感じ、自分の思うようにならないと虐待してしまうという例もあります。

母親の孤立をなくすためには、やはり父親の存在が欠かせません。
乳幼児期の子育てというのは、非常にエネルギーがいるものです。
晩酌をしながら夫婦で一緒に子育てについて話し合ったり、「気晴らしに遊びに行ってきたら」と母親を励ましてやる。
そうやって、父親が母親を精神的にバックアップすることが、母子関係を素敵なものにしていくのです。

乳幼児期で大切なのは、母親との間で「基本的信頼感」を築くことですが、父親の役割がなければ、これも育つことは難しいのです。
もっとも頼りになる、愛着を感じる母親(母性)のイメージを心の中に取り込むことで、子どもは「人は信ずるに足りる存在なんだ」と感じることが出来ます。
3歳くらいまでの間に、これが形成できなかった子どもは、人を愛することが難しくなる。
その後の人生を生きていく上で、とても大事なものです。
母親だけではなく、父親の存在がとても重要だと言うことを強調しておきたいと思います。